日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
特集:フットケア・足病に大切なリハビリテーション
糖尿病患者の足部・足関節周囲筋に対するストレッチングの効果
前重 伯壮吉川 義之植村 弥希子平沢 良和田中 雅侑河辺 信秀藤井 美樹寺師 浩人藤野 英己
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2022 年 3 巻 2 号 p. 71-75

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抄録
 歩行時の高足底圧は糖尿病患者の足潰瘍発生の一要因であり, 足関節背屈可動域の制限が歩行時の足底圧を高めることが知られている. 関節可動域を改善・拡大する主要な保存療法としてストレッチングがあり, 下腿三頭筋のストレッチングによって足関節背屈可動域の改善が得られる. 糖尿病患者における足関節背屈可動域改善に有効な方法として, 荷重下ストレッチングが報告されており, さらに, 可動域の改善によって歩行時の前足部圧が減少することが明らかになった. この荷重下ストレッチングでは, 足底の知覚麻痺を考慮して緩衝材を入れることや, 適切な角度設定や適度な休憩によって下腿三頭筋の防御性収縮を抑制することが重要である. また前脛骨筋への電気刺激と下腿三頭筋の荷重下ストレッチングの併用によって, 足関節背屈可動域がより効率的に改善することが報告され, 歩行時足底圧の減少に有効であることが確認された. 現状では即時効果の報告が多いため, 今後長期的な介入研究や, 臨床実践の症例報告が期待される.
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© 2022 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
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