2023 年 4 巻 3 号 p. 139-145
足病診療において, 多職種とシームレスな連携を行うことは治療の鍵を握る. しかしながら, いざ連携しようとすると, さまざまな壁に遭遇し, 真の意味での「連携」を困難に感じざるを得ない. 専門病院は重症患者の治療で忙しく, 専門外の立場から, 適切な紹介時期を図るのは難しい. また非医療から医療へ, クリニックから病院へのコンサルトが容易ではないことをしばしば体験する. 日常診療の場と専門病院を繋ぐ新たな存在として, 足病専門クリニックを開業した. 「患者さんの歩行を守り, その人らしい人生を送ることができるように支援したい」という思いで, 連携の案内役を務めている. 当院では, これまで「連携ファイル」を主要ツールとして活用してきたが, 遠隔診療アプリを活用することで, 他施設との連携が格段にスムーズになり, 連携の質も向上した. またクリニックの理念に沿って活用することで, 患者が望む生き方を全うするための支援が可能になりつつある. 連携の質を高めるうえで, 遠隔診療アプリは, いまや不可欠なツールとなっている. 実際の連携例を提示して, その魅力と導入のコツを報告する.