日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
実践報告
弾性着衣の補助具「スリップ」「ゴム手袋」の種類における摩擦力と嗜好性の検討
牛山 浅美中 正剛鎌田 順道石川  征之小島 淳夫田澤 賢一志村 信一郎
著者情報
ジャーナル フリー

2024 年 5 巻 2 号 p. 110-116

詳細
抄録

 【目的】弾性着衣の着脱補助具であるスリップおよびゴム手袋について, 摩擦力を測定し, 嗜好性との関係性を検討した. 【方法】摩擦力の測定方法は, 日本産業規格を参考にした. 試料として, スリップ7種類, 手袋8種類と吸着シート2種類を用いた. 外来患者123名を対象に嗜好の種類を聴取した. 【結果】スリップの種類やゴム手袋の種類によって, 摩擦力に有意差を認めた (p<0.001). スリップの滑りやすさは, 縫い目の有無と縫い方の種類による影響を認めた. 直線縫いは, かがり縫いに比べて摩擦力への影響が小さく, 嗜好率が69%と高かった. ゴム手袋の表面の滑りにくさと嗜好は, 必ずしも一致しなかった. ゴム手袋の裏面の摩擦力, 耐久性, 厚さ, サイズなども検討が必要である. 【結論】摩擦力と嗜好性を考慮して補助具を選択することで, 弾性着衣着脱の労力が軽減され, アドヒアランス向上により, 治療効果の向上につながる好循環が期待される.

著者関連情報
© 2024 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top