2025 年 6 巻 1 号 p. 15-19
【推奨】慢性静脈不全症による下肢浮腫を軽減するために, 圧迫療法を施行する (推奨度I, エビデンスレベルB).
【エビデンスの評価】システマティックレビューで4編の報告 (メタ解析1編, 前向き研究1編, RCT 2編) が採用された. 健常人および慢性静脈不全症患者を対象としたメタ解析では, 低圧弾性ストッキング (10-20mmHg) はプラセボストッキング (≦6mmHg) あるいは圧迫を行わない症例と比較して, 有意に浮腫を軽減した. 空気圧迫法による浮腫軽減効果を検討した前向き研究では, 持続的空気圧迫法 (20-40mmHg) による圧迫療法は, 圧迫を行わない症例と比較し圧迫圧に比例して有意に浮腫を軽減した. 慢性静脈不全症による浮腫患者を対象とした2編のRCTでは, 初期圧迫圧36mmHgの弾性ストッキング, および52mmHgの圧調節型圧迫装具を60-87mmHgの多層包帯法と比較し, 1週間後に前者は多層包帯法と同等, 後者は多層包帯法より有意に浮腫を軽減した.
【まとめ】慢性静脈不全症による浮腫を軽減するために, 圧迫圧10-50mmHgの範囲の圧迫療法を行うことが推奨される.