日本フットケア・足病医学会誌
Online ISSN : 2435-4783
Print ISSN : 2435-4775
特集: 静脈疾患における圧迫療法ガイドライン 2025
CQ5 慢性静脈不全症による静脈性潰瘍に対する圧迫療法は有用か?
小畑 貴司佐戸川 弘之久保 盾貴杉山 悟前川 武雄孟 真
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2025 年 6 巻 1 号 p. 24-29

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抄録

 慢性静脈不全症 (chronic venous insufficiency; CVI) による静脈高血圧を呈して皮膚に炎症性病変が加わり, 発生した静脈性潰瘍は, 難治性である. その主たる治療方法である圧迫療法を行うことが有効なのかどうかについて, “潰瘍の治癒率” と “治癒に要する時間” を検討した. また, “圧迫療法による有害事象” について検討した. エビデンス収集を2023年8月24日にPubMedと医学中央雑誌で検索を行った. 収集した文献のうち, 本文が英語と日本語で記載されている文献を採用して111編の文献を検討した.
 システマティックレビューとメタ解析の文献より, 本治療が有益かつ有用であることを証明するエビデンスが存在することから, CVIにより発生した静脈性潰瘍に対し圧迫療法を行うと, 治癒が促進される可能性が高い. 圧迫方法としては多層包帯法や弾性ストッキングを用いて, アドヒアランスに注意して軽度圧迫圧からでもよいので足関節部で40mmHg以上の圧を目標に圧迫療法を行うことが効果的である. 潰瘍の創傷管理を行い, 患者の条件に合った最適な圧迫方法を選択し, 継続することが重要である.

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© 2025 一般社団法人日本フットケア・足病医学会
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