2025 年 6 巻 1 号 p. 30-37
慢性静脈不全症 (chronic venous insufficiency: CVI) による静脈性潰瘍は, 適切な創傷管理に加え弾性包帯や弾性ストッキングによる圧迫療法を行うことで, 治癒期間は短縮し治癒率は向上する. しかし, 静脈性潰瘍は再発が多いことが大きな問題であり, 圧迫療法の継続が潰瘍再発の減少に有用かどうか, 圧迫療法を継続する場合の適切な圧迫方法に関しての明らかなコンセンサスはない. 本CQにおいては2編のメタ解析, 6編のRCTが採用され, 静脈性潰瘍の再発のアウトカムについて定性的システマティック・レビューを行った. 圧迫療法の有無の比較では, 圧迫を行った症例は圧迫を行わない症例と比較して, 12ヵ月後の潰瘍再発率が有意に低かった. また圧迫圧の違いによる比較では, 圧迫圧が高くなるに従い潰瘍再発率は低くなる傾向があった.
以上より, 静脈性潰瘍の長期の再発予防に弾性ストッキングによる圧迫療法は有用であり, より高い圧迫圧が望ましいと考えられた. (推奨) 慢性静脈不全症による静脈性潰瘍の再発を予防するために, 弾性ストッキングによる圧迫療法を施行する (推奨クラス : Ⅱa, エビデンスレベル: B).