2026 年 7 巻 3 号 p. 283-292
本研究は, 義肢装具製作事業所を対象として, 足部創傷治療用免荷装具の提供実態と, その活用に関わる障壁, 教育ニーズおよび円滑活用に必要な要素を明らかにした. 免荷装具の提供は全国の多様な義肢装具製作事業所によって担われ, 形成外科や循環器内科など多様な診療科からの処方を受ける体制のもとで実践されていた. 一方, 提供内容は足底装具や靴型装具などのオーダーメイド装具が中心であり, フェルトフォームやトータル・コンタクト・キャストといった装具以外の免荷療法への関与は限定的であった. 障壁としては, 日本の生活様式, 患者の認識・受容, 装具・資材の価格が挙げられ, 義肢装具製作事業所が患者の日常生活や装具受容を重視した実務的視点から免荷療法を捉えている実態が示された. また, 教育ニーズとして処方に沿った装具選択および設計が強く求められており, 国際的ガイドラインと日本の実践との乖離が課題として示唆された. これらの知見は, 我が国における免荷療法の実装を推進するうえで, 義肢装具製作事業所を含む実践の現場に即した教育・連携の在り方を再検討するための基礎的知見を提供するものである.