2021 年 5 巻 1 号 p. 7-12
日本医師会は2020年4月18日に新型コロナ感染症対策と予防のために有識者会議を立ち上げた。日本在宅救急医学会もそれにかかわり、タスクフォースを組織して在宅医療の視点から課題を明らかにし、新型コロナウイルス感染症対策や予防の課題、解決策の提案を行い、2020年7月初旬に「新型コロナウイルス感染拡大と在宅医療」報告書を公表した。この報告書は在宅医療に係る医師、看護師、介護関係者、その他の医療スタッフはもちろん、患者やその家族のために記載されたものである。報告書は感染防御具の確保とそのための行政や国の支援の重要性を強調している。そして、在宅医療体制と地域の医療機関の密接な連携が必要であり、在宅での治療の際には保健所と医師の密接な連携が必要であることが述べられている。