頭頸部外科
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原著
成人両側喉頭麻痺症例の臨床的検討
春日井 滋渡辺 昭司赤澤 吉弘三上 公志齋藤 善光肥塚 泉
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2014 年 24 巻 1 号 p. 69-73

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抄録
両側喉頭麻痺が生じた場合,呼吸困難,嗄声など様々な症状を引き起こし,緊急で気道確保が必要になることもある。過去10年間に当科を受診した喉頭麻痺症例405例のうち両側喉頭麻痺症例39例(9.6%)について麻痺の原因,治療経過を中心に検討をした。原因は術後性10例(心・血管系7例,甲状腺癌3例)と最も多く,特発性8例と続いた。原因として心・血管系手術後に多い傾向があり心臓外科医に啓発する必要がある。治療としては気管切開が18例に施行された。われわれは気管切開の適応を呼吸困難の程度や声門間隙の広さ,原因疾患を考慮して判断している。
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© 2014 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
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