頭頸部外科
Online ISSN : 1884-474X
Print ISSN : 1349-581X
ISSN-L : 1349-581X
原著
甲状腺未分化癌切除症例の検討
石田 航太郎向川 卓志岡田 晋一入舩 悠樹後藤 聖也松井 秀仁續木 彩加
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 32 巻 3 号 p. 251-255

詳細
抄録
今回われわれは2002年9月から2021年9月に当院で術前臨床的に甲状腺未分化癌と診断し,術後病理組織学的検査で確定診断が得られた14症例について臨床的検討を行った。cStage ⅣAはなく,ⅣBが10例,ⅣCが4例あった。病変の範囲に応じて治療を行い,下咽頭喉頭全摘が2例,甲状腺全摘が8例,葉峡切除が4例で施行されていた。転帰は無病生存が3例,担癌生存が1例,原病死が10例で,原病死のうち局所制御が得られたものが3例あった。1年全生存率は57.1%,局所制御率は57.1%であった。未分化癌においても手術加療により局所制御が得られ,生命予後に寄与する可能性があると考えた。
著者関連情報
© 2023 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top