頭頸部外科
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鼻副鼻腔乳頭腫23例の臨床的検討
石田 春彦
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2001 年 11 巻 3 号 p. 119-122

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抄録

 鼻副鼻腔乳頭腫23例について検討した。18例が初回手術例,5例は再手術例であり,内向発育型が18例,外向発育型が5例であった。また13例(57%)は上顎洞に,12例(52%)は節骨洞に進展していた。手術は腫瘍が上顎洞のみに進展している場合には犬歯窩経由で行い,節骨洞への進展が認められる場合は側鼻切開による鼻外的節骨洞手術またはmedial maxillectomy,腫瘍が鼻腔内に限局している場合は鼻内法で行った。23例中4例で癌の合併または癌化が認められた。再手術例5例中4例は内向発育型であり,また再発部位は全例節骨洞が関係していた。当科で乳頭腫の術前診断で手術を行った症例には再発はなかった。

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