頭頸部外科
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鼻内上顎洞手術の改良
小笠原 寛深沢 啓二郎瀬尾 達阪上 雅史
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1996 年 6 巻 1 号 p. 49-54

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抄録

 1985年より下鼻甲介粘膜を一時的に剥離し自然孔を開大した後,篩骨洞と蝶形洞を開放する鼻内手術を行った。上顎洞内の充分な操作が必要な良性腫瘍や上顎洞性後鼻孔ポリープ,重度の副鼻腔炎,術後性上顎洞嚢胞では開大した自然孔を鼻腔底まで拡大し,解剖学的限界まで上顎洞内側壁を開放した。この方法では鼻涙管損傷の危険性もなく容易に施行できた。この自然孔開大を12歳から69歳までの14症例に手術合併症がなく施行した。すべての対孔はよく開大し機能し12例に症状と所見の改善をみた。

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