頭頸部外科
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頸部郭清術:Nゼロリンパ節の処理
―咽後リンパ節―
毛利 光宏木西 實天津 睦郎
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1996 年 6 巻 3 号 p. 149-153

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抄録

 1988年から1995年までの8年間に56名の下咽頭癌患者に対して咽後リンパ節郭清を施行した。咽後リンパ節郭清は頸部郭清術の後下咽頭収縮筋の筋膜を舌骨のレベルから上方に向かって剥離し,椎前筋より前方で内頸動脈より内方の組織を切除した。 術後の病理検索で56例中12例に咽後リンパ節転移を認めた。このうち術前にCT,MRI等で転移を診断し得たのは2例のみであった。12例のN分類はN0 2例,N1 2例,N2a 1例,N2b 3例,N2c 4例であった。術前診断がたとえN(-)であっても,もし郭清しないで顕現化した場合salvage手術が困難であることを考慮して,初回手術時に両側を郭清するべきである。

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© 日本頭頸部外科学会
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