Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
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原著論文
栽植密度および品種がシュッコンカスミソウの花序構成のアロメトリーに及ぼす影響
札埜 高志林 孝洋矢澤 進
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2007 年 76 巻 4 号 p. 327-332

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抄録
栽植密度および品種がシュッコンカスミソウの花序構成のアロメトリーに及ぼす影響を調査した.‘ニューフェイス’を異なる栽植密度で栽培したところ,栽植密度が高くなるにともない,切り花新鮮重,総側枝長(1 次側枝長の総和),岐散花序数,岐散花序あたりの小花数および総小花数は有意に減少した.総側枝長,岐散花序数および総小花数は新鮮重に対して,それぞれ負のアロメトリー,アイソメトリーおよび正のアロメトリーを示した.側枝次位別の岐散花序数,岐散花序あたりの小花数および総小花数と新鮮重の間にはアロメトリー関係が認められた.側枝次位別の新鮮重に対する岐散花序数および総小花数のアロメトリー係数は,低次位から高次位に形成したものほど高くなった.他方,側枝次位別の新鮮重に対する岐散花序あたりの小花数のアロメトリー係数は,互いにほとんど差異はなかった.3 品種を同じ栽植密度で栽培したところ,新鮮重および花序構成には品種間で有意な差異がみられた.新鮮重に対する総側枝長および岐散花序数のアロメトリー係数は品種間差異がみられたが,新鮮重に対する総小花数のアロメトリー係数は品種間でほとんど変化しなかった.
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© 2007 園芸学会
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