Journal of the Japanese Society for Horticultural Science
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原著論文
キダチトウガラシ(Capsicum frutescens)‘S3212’系統の低辛味性の遺伝
サリットナム オラピン南 峰夫松島 憲一南山 泰宏平井 正志馬場 敏郎番匠 弘美根本 和洋
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2008 年 77 巻 3 号 p. 265-269

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抄録

高辛味系統だけが報告されているキダチトウガラシ(Capsicum frutescens)において低辛味性の系統‘S3212’を見いだした.低辛味性の遺伝を解析するために,高辛味性の‘S3010’(C. chinense)との雑種を作出し,F2 および BC1 における辛味性の分離を調査した.分離比から低辛味性は劣性 1 遺伝子(cf)に支配されていると考えられた.これまでに報告されている辛味成分の生産を支配する C 遺伝子座との同座性を C 遺伝子座と連鎖する CAPS マーカー SCY-800 を用いて検定したところ,cf 遺伝子座は C 遺伝子座と異なることが明らかになった.288 のプライマーを用いて cf 遺伝子座と連鎖する RAPD マーカーを検索したが,cf 遺伝子座と密接に連鎖するバンドは検出できなかった.本研究で明らかにした cf 遺伝子は,辛味成分の遺伝学的解析および安定した低辛味品種の育成に有用である.

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© 2008 園芸学会
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