抄録
冬咲系品種‘アーリーピンク’花序の着蕾数は不規則に変動した.花序の着蕾数および変動は個体ごとに大きく異なった.未熟花序を摘除する頻度が高いほど,着蕾数,花茎・節間の直径および切り花乾物重が増加し,着蕾数の細かな変動が抑えられる傾向があった.移動平均を利用して着蕾数の不規則な変動を単純な周期的な変動に分解することを試みた.36 個体中 26 個体の着蕾数の不規則な変動は 2 つの周期的な変動に分解することができた.2–3 節,4–6 節,8–12 節および 15 節以上の周期をもつ周期変動が 10,15,11 および 16 個体で認められた.これらの結果から,着蕾数を変動させる要因を考察した.