抄録
99 試料の日本産,外国産のワインの産地を判別する方法について検討を行った.21 パラメータ(Al, B, Ba, Ca, Cd, Cr, Cs, Cu, Fe, K, Li, Mg, Mn, Mo, Na, Ni, P, Pb, Sr, V,および Zn)の濃度を誘導結合プラズマ発光分析装置により測定した.線形判別分析により,1 点の外国産ワインが日本産と誤判別されたが,日本産と外国産の判別において 99%のワインを正しく分類することができた.さらに,後進ステップワイズ法により選択した 5 元素(B, Ca, Cr, K,および Mg)の濃度を用い,線形判別関数を構築したところ,日本産で 91%の的中率を示した.このことから,無機元素分析は日本産と外国産ワインの判別において有効であることが明らかとなった.