園芸学会雑誌
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生鮮蔬菜の貯藏に關する研究 第2報
葉菜類に於ける收穫後の生理學的變化に就て
小河原 公司
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1948 年 17 巻 3-4 号 p. 217-223

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抄録
1. 滲透壓は收穫後漸増する。(體菜, 壬生菜)
2. 透過性は收穫後漸増する。(體菜)
3. 壬生菜は75%の水分を失つても, 之を水中に浸漬すると新鮮状態に復する。
4. pH價の變化は見られない。(體菜)
5. 呼吸量は收穫後漸減する。損傷を與へると呼吸量の減少は急激に起る。萎凋したものを水中に浸漬すると, 或る程度呼吸量を囘復する。
6. 全糖及び還元糖量は收穫後漸減する。(壬生菜)
7. アミラーゼ活力は收穫後漸減するが, 此の減少程度は外部葉に於て大である。(萵苣)
8. カタラーゼ活力は最初漸増し, 以後急激に減少する。(菠薐草)
9. 炭酸瓦斯貯藏に依つてpH價は増大する。
10. 體菜は炭酸瓦斯に對する抵抗力強く, 葱之に次ぎ, 萵苣, 蕗は弱い。
11. 普通空氣中密閉貯藏は比較的良結果を得た。
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