園芸学会雑誌
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グラジオラスのBlindに関する研究 (第8報)
木子に対する肥料処理が開花ならびにBlind発生に及ぼす影響
小杉 清近藤 勝
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1961 年 30 巻 1 号 p. 89-92

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抄録
1.Spotlightの木子(直径6~9mm)を用いて肥料処理を行ない,開花およびBlindの発生状況を調べた。
2.肥料処理は1N=50ppm, 1P=25ppm, 1K=40ppmとして,1N, 2N, 4N, 1P, 2P, 1K, 2Kを組み合わせた3要素区に無肥料区を加えて13区とした。
3.平均開花日は,概してNの濃度が高いほどおくれた。総体的に2P2Kの開花が早かつた。
4.開花率は最高61.1% (4N2P2K),最低0%(無肥料区)で,施肥区の最低は11.8% (4NlPlK),平均37.7%であつた。
5. Blindは4N2PlKに11.8%,未開花は4NlPlKと4N2PlKに5.9%ずつ生じただけで,開花しないものの大部分は,花芽分化が行なわれなかつた。
6.無肥料区の葉数が特に少なかつた以外は,葉数と小花数については各区間の差異は明らかでなかつた。
7.草丈,地上部生体重,球茎重ともに概して2Nが最高で,1Nと4Nは劣つた。
8.根重と木子数はNの濃度が高かまるにしたがつて減少したが,木子生体垂は1Pの場合には,木子数と同様の傾向を示したが, 2Pの場合には2Nが最低であつた。
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