抄録
自家不和合性ペチュニア (Petunia hybrida) と対照植物として自家和合性ハナビシソウ (Eschscholtzia californica)を用いて試験管内受精により種子形成ができるかどうかを試みた。
ハナビシソウの花粉は基本培地でよく発芽し花粉管伸長も十分であるが, ペチュニアの花粉はほとんど発芽しなかつた。しかし花柱 (柱頭付き) を使つた花柱培養法やたい座に着生したはい珠表面に花粉を直接散布した場合には基本培地での後者の花粉発芽, 管伸長はある程度改善された。
試験管内受精を行なつた場合, ハナビシソウのはい珠は肥大するが発芽種子は得られなかつた。その一部は脱分化を起しカルスを形成した。ペチュニアでは自家受粉(W166H), 他家受粉 (W166H×K146BH) にかかわらず子房あたり2, 3個のはい珠が発達し, そのうちから健全な実生が得られた。