園芸学会雑誌
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温州ミカン混濁ジュース中の懸濁パルプの形状, 量および寸法に関する研究
吉田 保治
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1976 年 45 巻 2 号 p. 192-202

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抄録
この研究は温州みかんを原料とするカンキツ混濁果汁中のパルプの形状, 総量, 0.05mm以上のパルプの量, 寸法別分布量, P値の定量およびこれらの定量値がchopper pulper と In-Line juice extractor 方式の各工程を通じてどのような変動をしてゆくかをしるため行なつた.
(1) 果汁中の0.05mm以上のパルプ量, 寸法別分布量, P値は20, 35, 60, 100, 145, 170, 200, 250, 280, および300 mesh の10個の篩を用い, 水洗篩分法により10段階にパルプを篩分け, その結果からP値を算出した.
(2) 0.05mm以上のパルプを各寸法別に検鏡したところパルプは寸法別によく篩分けられていて, またパルプの形状は不定形で, 粉粉のぼろぼろになつた果肉片で, 多くは長方形であつた. 搾汁方式によつてもその形状は変り, Chopper pulper 方式のものは In-Line extractor 方式に比較して, 一層切りさかれたような端をもつている果肉の破片であつた.
(3) 搾汁工程はA, C社とB社との間にやや相違があるが, 各工程でのパルプ総量, 0.05mm以上と以下のパルプ量およびP値などにつぎのような相違があつた.
i パルプ総量はchopper pulper の方が In-Line extractor に比較してA, B, C社ともかなり多く, A社はB, C両社よりも差が大きい. pulper finisher 以後の工程ではA, B, C3社の間にそれ程の差がみられずかなりよくにた量であつた.
ii 0.05mm以上のパルプ量は chopper pulperの方が In-Line extractor に比較してやや多いが, 余り差がなくA, B, C3社間にも差が少なく, pulper finisher 以後の工程では比較的よくにた量であつた.
iii 0.05mm以下のパルプ量はA, C社の場合 chopper pulper の方が In-Line extractor にくらべて多く, またB社の場合よりもかなり多かつた. しかしB社の場合はこれと反対であつた. pulper finisher 以後の工程では比較的よくにたパルプ量であつた.
iv P値は chopper pulper でA, C社とB社間にやや差があるが, その他の工程では余り差がなかつた.
つぎにパルプ総量, 0.05mm以上のパルプ量の各工程における変動は, Chopper pulper 方式の pulper finisher でパルプの量は1/2から1/2.2量に, 遠心分離機で約1/5.6から1/6量に減少した. In-Line extractor 方式では, おなじようにこれらの量や値は, それぞれ1/2.2量および, 1/5.7量に減少する.
またP値の変動は Chopper pulper 方式のpulper finisher で約1/2.9mm, 遠心分離機で約1/4.9mmと小さくなり, In-Line extractor 方式では, おなじように約1/3mm, 1/5mmとそれぞれ低下することがわかつた.
(4) 栽培地の異なる果実を材料として, Hand Reamer extractor により製造した6種の果汁のパルプの総量, 0.05mm以上のパルプ量, P値などを定量したところ, これらの定量値間にかなりの差がみられたが, この原因は果実の品種, 収穫期, 貯蔵状態などの相違による原料果実のさじようやじようのうの物理的, 化学的性状の相違によるものと考えられた.
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