抄録
ヤナギタデ芽生えのアントシアニン生成に及ぼす光および植物生長調節物質の影響を調べた.
1. 芽生えを蛍光灯 (500luxあるいは5,000Lux) で15分間照射したのち48時間暗黒で色素生成を行なわせたところ, かなりの量の色素が生成された. 光照射時間をそれ以上長くすると照射時間に比例してほぼ直線的にアントシアニン量は増加したが, 色素生成に及ぼす光照射の効果は最初の15分間が最も高かった.
2. アントシアニン生成に及ぼす光の最大有効波長は660nmであった.
3. 光照射後に与えたIAA, GA3はアントシアニン生成を著しく抑制したが, NAA, 2,4-Dは, ほとんど影響を及ぼさなかった.
4. 光照射後に与えたB-9, CCCは, アントシアニン生成を著しく促進したが, MHは全く影響を及ぼさなかった.
5. 光照射前に与えたB-9は, アントシアニン生成を全く促進しなかった.
6. BAは, 光照射前に与えても光照射後に与えても, アントシアニン生成を著しく促進した.
7. 実際栽培に準じて行った実験においても, 種子をBAで処理することによって, 芽生えのアントシアニン量は著しく高まった. この効果は, アントシアニン生成に不利な高温あるいは低照度の栽培条件においても認められた.