園芸学会雑誌
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種子のタンパク質および酵素の電気泳動パターンによる種および品種の鑑別に関する研究
(第2報)ネギ類, キュウリとメロン, ニンジン, エンドウおよびインゲンマメ
中村 俊一郎田原 望武
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1977 年 46 巻 2 号 p. 233-244

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抄録
Allium 類, キュウリとメロン, ニンジン, エンドウ, およびインゲンマメの種子のタンパク質あるいは酵素をアクリルアミドゲルのディスクで電気泳動して, その泳動パターンによつて種子の種, 品種または品種群を鑑別することについて研究を行なった.
結果を一括すると第1表のごとくである.
1. Allium 類4種の区別は, タンパク質, LDH, エステラーゼ, 酸性ホスブァターゼ, ADH, GDHおよびSDHの泳動像によって可能であった. α-GPDはネギ,タマネギおよびニラを区別し得たが, リーキはニラとネギの中間像を示して, リーキとニラあるいはネギとの区別が困難であった. CAはネギとタマネギの区別が困難である他は, それぞれの種が異なった泳動像を示した.
ニラにおいて花ニラは他の葉ニラ品種に比べて, 酸性ボスファターゼ, ADHおよびα-GPDで特異な泳動像を示し, 花ユラが A. tuberosum 中では特異なものであることが示唆された.
2. キュウリとメロンとの区別には, タンパク質, エステラーゼ, 酸性ボスファターゼ, SDHおよびCAの泳動像が用い得た.
3. ニンジン, エンドウおよびインゲンマメでは品種間差あるいは品種群間差を泳動像によって検出することはできなかった.
4. 泳動像による種子鑑別に関する全研究を通じて,属別では Allium 属が最も鑑別が容易で, Brassica 属および Cucumis 属がこれにつぎ, Cucurbita 属は比較的困難であった. タンパク質法と酵素法とを比較すると, 手順の簡便性から酵素法がまさる. 酵素中ではエステラーゼの利用範囲が最も広かった.
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