抄録
りん片を分割した場合, その分割の程度およびりん片内の部位のちがいによって, 出葉の早晩や出葉形態がどのように異なるかを調べた.
りん片を縦軸方向に2分割した場合, 分割した左右のりん片にできた仔球は対照区のそれよりも早く出葉した. 縦に分割したりん片をさらに横軸方向に2分割した場合, 下部のりん片にできた仔球は対照区よりも早く出葉し, 上部のそれは逆に遅く出葉した.
横軸方向に2~4分割した場合, 分割の程度にかかわりなく, りん片下部の仔球は対照区のそれより早く出葉し, 上部のそれは逆に遅く出葉した. この場合分割の程度が異なっても, 出葉の早晩には差が認められなかった. また, 中位部の仔球は上部と下部の中間的な値を示した.
横軸方向に分割した場合, 分割の程度に関係なく上部あるいは中位部のりん片にはETPはごくわずかに形成されただけで, 大部分はHTPであった. これに対してりん片の下部にはかなりETPが発生したが, このETPは分割の程度が多くなるにつれて減少した.