園芸学会雑誌
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枇杷の地上部並に地下部器官の成長に關する研究 第一報
三木 泰治永澤 勝雄
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1934 年 5 巻 2 号 p. 166-193

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抄録
1.枇杷の地上部並に地下部器官の成長に關する知見を得んが爲め千葉高等園藝學校果樹園に於て田中・茂木兩品種に就き觀察する所があつた。
2. 枇杷の枝梢の成長には三つのサイクルがあり,結果枝と發育枝とに依り其趣を異にする。本年結實枝の採牧痕から萌出せる新梢及本年の新梢から萌出せる副梢の成長には二つのサイクルがあるが,それが結果枝たると發育枝たるとに依り其趣を異にし,後者は單に一サイクルの成長を營むに過ぎない。
3. 枇杷の根の成長には通常四つのサイクルがあり,各サイクルに於ける新根發現數,伸長度,伸長持績期間等は品種,年度等に依り若干趣を異にして居る。
4. 枇杷の果實の成長は一サイクルのS字形曲線をなし,通常5月下旬より重量,大さ,果肉の厚さ等の急速なる成長を營むもめである。
5.枇杷の新根の活動は枝條の萌發と相前後して行はるるも,其後兩者は交互成長を營むものの如くである。尚果實の最大成長は枝條發育の第一サイクルの後半,即其成長停止期に行はれ,而も此時期は根の成長の第二サイクルに相當する。
6. 枇杷の各種栽培慣行と地上部並に地下部器官の成長相との關係に就き若干の考察が行はれた。
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