抄録
16~19年生の早生ウンシュウ‘興津早生’及び普通ウンシュウ‘シルバーヒル’を用いて, 果実呼吸量並びにエチレン発生量と, 果実肥大, 果汁成分, 着色度などの成熟現象との関係について調査した.
1. 果実重及び果径は‘興津早生’では12月上旬, ‘シルバーヒル’では12月上, 中旬まで徐々に増加し, その後, 両品種ともわずかに減少した.
2. ‘興津早生’及び‘シルバーヒル’の果皮色は10月上旬から, それぞれ12月上旬及び12月中下旬までに著しく良好となった.
3. 全糖含量及び糖度は, 概して‘興津早生’では9月上旬から11月中旬~12月上旬の間に, また‘シルバーヒル’では9月上旬から11月下旬~12月中旬の間に著しく増加し, その後両品種とも増加の程度は緩やかになった.
4. 酸含量は‘興津早生’では9月上旬から10月中季~11月上旬にかけて, ‘シルバーヒル’では9月上旬から11月上旬にかけて著しく減少した.
5. ‘興津早生’の呼吸量は, 概して9月上旬から10月上旬の間に減少した後, 翌年1~3月にかけて徐々に増加した. ‘シルバーヒル’では9月上旬から10月中~11月上旬までの間緩やかに増加し, その後増加の程度が顕著となった.
6. ‘興津早生’のエチレン発生量は9月上旬から10月上旬の間に, また‘シルバーヒル’では9月上旬から10月中, 下旬にそれぞれ減少し, それ以後は両品種とも翌年1月上旬までほぼ一定で推移して, その後徐々に増加した.