園芸学会雑誌
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秋ギクの生育, 切り花の日持ち並びに葉縁褐変に及ぼすホウ素とカルシウム施用濃度の影響
石田 明糠谷 明重岡 廣男
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1988 年 57 巻 2 号 p. 273-278

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抄録
培養液中のBとCa濃度が, 秋ギクの品種‘精興の花’の生育, 切り花の日持ち並びに葉縁褐変に及ぼす影響を明らかにしようとした.
培養液のBとCa濃度を変えて, 川砂と田土の培地に施用した. 切り花の日持ちは, 培養液のB濃度が高まるにつれて低下した. B処理による日持ちの低下は, Ca濃度を高くすると抑制された. B濃度が高い場合に, 葉縁褐変の発現が早められ, その障害の程度は著しくなった. Ca濃度が高い場合, 葉縁褐変の発現がやや遅れた。葉のB含量は, 培養液のB濃度が高まるにつれて増加した. しかし, 培養液のCa濃度を高めると減少した. 葉縁褐変葉における葉縁部のB含量は1,150から1,725ppmで, 健全部に比べて著しく高かった.
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