園芸学会雑誌
Online ISSN : 1880-358X
Print ISSN : 0013-7626
ISSN-L : 0013-7626
夏の栽培条件がボタン花芽の発育と促成切り花に及ぼす影響
青木 宣明吉野 蕃人
著者情報
ジャーナル フリー

1989 年 58 巻 2 号 p. 415-420

詳細
抄録
ボタン花芽分化開始後の栽培条件が花芽の発育と促成切り花に及ぼす影響について調査した.
1. 夏の気温が低い年ほど, ボタン苗掘り上げ期 (9月上旬) における花芽の発育は進んでいた. また温度処理の結果, LT (低温) 区はHT (高温) 区やC (対照)区に氏べ花芽の発育が良好で, 促成時における切り花形質も優れた. C区は夏の栽培温度が高く, 花芽の発育は最も遅れた. また促成における開花率は低下し, 切り花形質も劣った.
2. 日長処理は花芽形成や促成時の切り花形質に影響を与えなかった. しかしながら開花率には差が生じ, SD (短日) 区はLD (長日) 区に氏べ劣った.
3. 発芽から開花までの日数は, 平均18°C前後で栽培した場合, 全区とも30日内外であり, その時の積算温度は510~560°C•日の範囲にあった.
著者関連情報
© 園芸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top