園芸学会雑誌
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ナシ赤星病り病葉の光合成•呼吸特性
本條 均壽 和夫朝倉 利員鴨田 福也
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1990 年 59 巻 1 号 p. 99-105

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抄録
ニホンナシ‘水秀’, ‘長十郎’, ‘独乙’, ‘二十世紀’, ホクシマメナシ及びセイヨウナシ‘バートレット’に対して赤星病菌接種後の光合成•呼吸特性と病斑の発現程度を調べた.
1. 赤星病に対して抵抗性である‘バートレット’は, 接種後の病斑発生も少なく, Pn(純光合成速度)の低下やRd(暗呼吸速度)の促進も少なかった.
2. り病性品種(‘長十郎’, ‘独乙’)では, Pnは1葉中の病斑面積が増加するほど指数曲線的に低下した(第6図). これに対して, Rdは病斑面積が多くなるほど直線的に促進された(第7図).
3. ‘二十世紀’を用いて, 寒冷紗により遮光処理を行い葉のクチクラの発達を抑制したが, 発病程度, Pn, Rdには有意な差異は認められなかった(第8図).
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