園芸学会雑誌
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Agrobacterium rhizogenesを用いたブロッコリーの形質転換と植物体再生
細木 高志水子 哲也白石 一剛
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1991 年 60 巻 1 号 p. 71-75

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抄録
Agrobacterium rhizogenesをベクター系としてプロッコリー'Early De Cico'の形質転換と植物体再生が検討された. Agrobacterium rhizogenesを葉組織に接種すると, 3週間以内に毛状根が発生したが, 非接種葉からはカルスのみ生じた. 発生した18本の根のうち4本はホルモンフリーのMurashige-Skoog (MS) 培地でよく生長した. この4本の根 (ルートクローン) を切片に分け, NAA (0.1mg•liter-1と1mg•liter-1) にZeatin (1mg•liter-1と5mg•liter-1) を組み合わせたMS培地で培養すると, Zeatin 5mg•1iter-1を含む区で2本のルートクローンから不定芽が生じた. 再生した不定芽およびカルスからは, 形質転換の指標となるマンノピンの反応が認められた. なお母植物体の芽および一部のルートクローンからのカルスからは反応が認められなかった.
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