抄録
ナス'千両二号' (Solanum melongena L. cv. SenryoNigo) の未発芽種子を第三アミンであるDCPTAで処理して栽培育成すると, 収穫までの日数が短縮され,収穫可能な果実数が増加し, 成熟株における収穫量が増大した. 播種後107日目に行った収穫調査では, 3μMおよび30μMのDCPTAで処理された種子からの株において, 1株当たりの収穫可能な果実数や収穫量,収穫指数 (乾燥重量基準) が対照株に比べて有意に上回った (p<0.05). しかしながら, DCPTA処理は栄養生長にはあまり影響せず, 上記のような増収効果は株全体の生育とは関係が少ないと考えられた.