抄録
ニホンナシの'豊水のみつ症の発生と果実熟度, 7月の温度環境および成熟促進剤の影響との関係について検討を行った.
1.鉢植えの'豊水'を人工気象室に搬入し昼温23°C一夜温15°Cの温度に遭遇させた場合, 5年間の試験のうち4年間において, 昼温33°C一夜温25°Cの温度に遭遇させた場合または戸外においた対照区と比べてみつ症の発生が助長された. また, これらの果実は果肉先熟型の果実であった.
2.みつ症の発生と満開80~100日後の気温との間には高い相関が認められ, その期間の気温が低いほどみつ症の発生は多かった.
3.みつ症の発生は果実の熟度が進むにしたがって増大した. また, その発生が多い果実ほど果実比重および硬度が低下した.
4.成熟促進を目的に使用されるエテホンおよびGAテープ処理は, みつ症の発生を助長した.