抄録
一季成り性イチゴ品種'ダナー'を供試し, ランナーが伸長生長する際の表皮細胞長と表皮細胞数の変化について調べた.
1.ランナーは, 基部の節間 (I-1) の伸長生長速度が最も早くなったときに先端部の節問 (I-2) が指数的に伸長し始めた.
2.各節間の伸長はシングルシグモイド曲線を描いた. I-2の細胞分裂期間は, I-1よりも約5日間長く続いた.
3.I-1, I-2とも, 9時間日長に比べ16時間日長下で伸長したほうが長くなった. この増加は, I-1では表皮細胞長が長くなったことによるものであった. 一方, I-2では表皮細胞数が増えたことによるものであった. 日長がイチゴのランナーの表皮細胞長と表皮細胞数の変化におよぼす影響がI-1とI-2とで異なるのは, 日長処理を開始した時点で両者の発育ステージに違いがあったことによるものと考えられる.
4.表皮細胞長と表皮細胞数の変化におよぼす日長の影響には, ランナーと葉柄との間で類似性が認められた.