園芸学会雑誌
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シクロヘキシミド処理が生長および老化期の切り花グラジオラス小花の生理学的パラメーターに及ほす影響
山根 健治尾形 亮輔
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1995 年 64 巻 2 号 p. 411-416

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抄録
タンパク質合成阻害剤であるシクロヘキシミド(CHI) 処理によりグラジオラス'富士の雪'切り花の花被の長さ, 新鮮重, 乾物重, 可溶性糖含量およびタンパク質含量が低下し, 開花が抑制された. 酸性インベルターゼ活性はCHI処理の影響を受けなかった.CHIは酸性インベルターゼ以外のタンパク質合成を阻害し可溶性糖含量を低下させると考えられる.
切り花の花被が完全展開後の小花を切り離し, CHIを処理したところ, 花被の新鮮重, 乾物重, 可溶性糖含量およびタンパク質含量の低下が抑制された. CHI処理は花被組織からのイオン溶出の増加を抑制し, しおれの開始を遅らせた. CHIとこれらのパラメーターとの関係について考察した.
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