主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第44回年会
回次: 44
開催地: 兵庫教育大学
開催日: 2020/08/25 - 2020/08/27
本稿では,算数・数学の指導・学習における教具(具体物,デジタルのものを含む)とジェスチャーに関する理論的考察を行う.教具とジェスチャーは様々な理論的視点から特徴づけることができるが,本稿では,有望な理論的アプローチとして,①コモグニション(ディスコース)の枠組み,②道具的アプローチ,対話理論を取り上げ,それぞれの視点による教具とジェスチャーの捉え方や強調点の違いを比較する.考察の結果,それぞれアプローチの強調点が,①では数学的対象の視覚的媒介物に関する言語の使用,②では道具や人工物への働きかけの変容,③では他者との関わりによる観点の変更にあることが明らかとなった.