抄録
エンドウの耐雪性機構を明らかにするため,耐雪性の品種間および播種期による差異と,非構造性炭水化物(nonstructural carbohydrate,以下NSC)含有率との関連について検討した.
1.耐雪性には品種間差が認められ,耐雪性の強い品種は,積雪前における草丈と茎葉重が小さく,分枝数が多い生育特性を示し,積雪前における茎葉部のWSC含有率は10%程度と低かった.しかし,子葉中のNSCは茎葉部の2~3倍量存在し,また耐雪性との間に有意な正の相関関係が認められた.
2.播種期と耐雪性との関連については,播種期が遅くなるほど積雪前までの生育量は小さいが,逆に茎葉部のNSC含有率は高くなり,耐雪性も強くなった.
以上から,エンドウの耐雪性は積雪前の子葉中のNSC含有率の多い品種で,また播種期が遅い場合に強くなることが明らかになった.これはエンドウが積雪下での栄養分を子葉に依存するためであると考えられる.