園芸学会雑誌
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モモの果実発育期における細胞分裂および細胞肥大の品種間差異
山口 正己土師 岳三宅 正則八重垣 英明
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2002 年 71 巻 2 号 p. 155-163

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抄録
早生の'さおとめ', 中生の'あかつき'および晩生の'ゆうぞら'の栽培モモ3品種, および野生桃タイプの'おはつもも'1品種を用いて, 開花から成熟に至る果実の肥大経過と, 果肉細胞数, 果肉細胞径の推移について調査を行った.供試品種の各生育ステージの長さは, ステージIIで最も品種による差異が大きかったが, ステージI, ステージIIIの期間にも品種による差異が認められ, 早生品種ではいずれのステージも短かった.細胞分裂停止後の果実は果肉細胞径の増大により肥大していくことが認められたが, 果肉内の細胞径はステージIIIに入ると極めて不均一となり, 核に近い部分の細胞においてその増大が顕著だった.果肉の細胞分裂は満開後4∿5週間続き, 分裂停止後はステージIの終了時期まで細胞径の増大が認められた.果肉細胞の分裂停止時期には品種による差異が認められ, 分裂停止時期の早い'さおとめ'では, 細胞数が少なく最終的な果実の大きさも明らかに劣った.さらに, 野生桃タイプの'おはつもも'では細胞分裂速度が栽培品種に比べて遅く, また中生および晩生品種よりも果肉細胞数が少なく, 成熟時の細胞径と果実重が小さかった.
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