抄録
組織培養により増殖したブドウ台木'Gloire de Montpellier'('Gloire', Vitis riparia Michx), 'Rupestris St. George'('St. George', V. rupestris Scheele)および'Couderc 3309'('3309', V. riparia×V. rupestris)においてコルヒチンによる染色体倍加処理を行った.コルヒチン処理個体より選抜した系統の幼葉についてフローサイトメトリーによる染色体倍加の確認を行った.得られた4倍体の葉においては元の2倍体台木に比較して気孔が大きく, その分布密度が低くなった.発根培養時において, 3種類の台木の4倍体の根はすべてもとの2倍体台木より短くなった.シュート長においては'Gloire'および'St. George'の4倍体でもとの2倍体より小さくなったが, '3309'では倍数性による差異がなかった.馴化期間において4倍体台木の新梢, 節間および根の長さは元の2倍体台木より短くなった.ガラス温室に搬出後の生育においても4倍体台木では元の2倍体に比べ新梢生長は顕著に小さくなったが, 茎径および比葉重は大きくなる傾向が認められた.4倍体台木では太く短い根をもつため, 元の2倍体台木と比較して非常にコンパクトな形態の根系となった.