抄録
定植後8~11年目の微細繁殖したカキ'西村早生'樹(培養樹)の生長を,同樹齢の実生台に接ぎ木した樹(接ぎ木樹)と比較調査し,その特性を評価した.培養樹は接ぎ木樹より旺盛な生長を示し,樹容積や幹横断面積の差は広がり続けた.全体の枝数に占める雄花着生枝数の割合に,有意差はなかったものの,培養樹の方が接ぎ木樹より小さかった.一方,雌花着生枝数の割合は同じであった.樹容積あたりの果実生産効率に有意差はなかったが,1樹あたりの果実生産量は培養樹の方が接ぎ木樹より多かった.これらの結果は微細繁殖が真の若返りをもたらすのではなく,再活性化をもたらすことを示唆していた.培養樹は生長,着花および果実生産に、おいて均一性を示した.