園芸学会雑誌
Online ISSN : 1880-358X
Print ISSN : 0013-7626
ISSN-L : 0013-7626
滿洲苹果銹果病に就て
第2報 接木による傳染と品種による病徴の相異
大塚 義雄
著者情報
ジャーナル フリー

1938 年 9 巻 3 号 p. 282-286

詳細
抄録

1. 本實驗は接木による傳染の有無と品種と發生との關係を調査せるものなり。
2. 本病は罹病樹より穗木をとり健全樹に接木せば次年度に於て該砧木に本病の發生を見, 明かに接木により傳染す。
3. 接木によりて傳染するも品種により耐病性に強弱あり, デリシアス, 鷄冠, 國光, 印度等直立性の樹姿を有する品種に於て著しき病徴を現はしワヰンサップ, 紅玉, ゴールデンデリシアス, 旭, 祝, 紅魁等の如き開張性の樹姿のものは接木次年度に於ては何等變化を認めず。
4. 品種により各異りたる病徴を現はす。
5. 本病は年々同一樹に發生し而も接木により傳染する點並に病徴等より考ふればヴィラス性のものと思考さる。

著者関連情報
© 園芸学会
前の記事 次の記事
feedback
Top