日本高気圧環境・潜水医学会雑誌
Online ISSN : 2760-599X
Print ISSN : 2432-9088
原著
高気圧環境下における血液ガス分析
鈴木 英一大田 英則日沼 吉孝波出 石弘川村 伸悟根本 正史
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1986 年 21 巻 4 号 p. 209-214

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抄録
高気圧酸素治療中の血液ガス分析結果を,吸入用マスクの種類,キャリブレーションガス,採血時のヘパリンの面から検討した。対象は脳血管障害患者197例である。血液ガス分析装置にはIL 813(IL)を使用した。純酸素吸入時には,ローキャリブレーションガスに,A:O2 50%,CO2 2.5%,N2-BALANCE,B:O2 95%,CO2 2.5%,N2-BALANCEの2種類を使用した。
ローキャリブレーションガスBを使用した場合,PaO2は,2ATA-O2において,酸素吸入用マスク(Bard)使用時で725±125mmHg,麻酔用マスク(Acoma)使用時で1088±147mmHgであった。また,ローキャリブレーションガスAを用いた場合では,明らかに低値を示していた(p<0.01)。
液体ヘパリンと粉末ヘパリンの2種類を用いて,ヘパリンの性状がPaO2の値に及ぼす影響を検討した。1ATA-airと1ATA-O2においては差は認められなかった。しかし,2ATA-O2において,PaO2は,液体ヘパリンを用いて採血した場合は,明らかに低値を示していた(p<0.01)。著しく高いPaO2を測定する場合には,想定される値に近いキャリブレーションガスを使用すべきであり,採血時には,粉末ヘパリンを用いるべきである。
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© 1986 日本高気圧潜水医学会
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