降水量などの誘因変量と応答関係にある水文量,例えば地下水位などに関する2変量の時系列解析手法は確立されているとはいえない現状である.第1報では水文量の応答関係の変化の有無と変化時期および変化量を調べる1つの手法を提案し,その有効性を検討した.その後解析手法の改良を重ねてきたが,本論では第2報として水文量に関する新しい2変量時系列解析手法を提案する.応用例として降水量と地すべり移動量の応答関係の変化や島原市での水位・水温・地温などの異常時期に関する解析結果を示し,手法の有効性の検討を行うと共に,島原市での地下水挙動と火山活動・地震活動などの関連性について考察を行った.