ゼネコン職員として,作業所での約10年間の土木現場監督経験と(財)日本水土総合研究所への3年間余の出向時に学んだ農業土木の世界を振り返ってみて,現場技術者に必要な能力(コミュニケーション能力)や意識(顧客意識)についての考えを述べるとともに,建設投資が縮小していく時代における建設業界での技術伝承のあるべき姿を考えた場合に,今後産官で取り組む必要があると思われる事項(技術情報の共有化)や建設業界として考えていかなければいけない事項(元請と下請共同での教育機会の創出と協力業者の職人のレベルアップ)についての私見を述べる。