兵庫県には,約43,000カ所のため池があるが,近年,受益農地の減少や農家の高齢化などにより,ため池の管理が粗放化し,安全性の低下が危惧されるため池が数多く見られるようになってきた。このような状況のなか,平成16年の台風23号では,兵庫県の淡路島で1,299カ所のため池が被災し,そのうち181カ所が決壊するとともに,重ね池などの複数のため池が連鎖的に決壊したため下流に大きな被害をもたらした。これまでは,老朽化した個々のため池を整備してきたが,地域全体のため池を考慮した総合的な整備を行うことが必要と判明した。農村災害対策整備事業を活用し,地域住民によるワークショップを開催し地域防災に関する意見を出し合い,総合整備計画を策定している地区の事例紹介と,ため池管理者を対象とした安全管理研修会,防災点検講習会等のソフト対策の事例を紹介する。