農業農村工学会誌
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大規模法人経営を支える地下水位制御システムFOEAS
福与 徳文藤森 新作
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2013 年 81 巻 1 号 p. 15-18,a1

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抄録

FOEASは,地下に埋設された管路網,用水供給施設,水位制御施設によって構成される地下水位制御システムで,圃場内の水位を-30~+20cmの範囲で自由に設定でき,暗渠排水なみの費用で施工できる点が特長である。農地整備を行う国の補助事業や都道府県事業などによって,2012年11月1日時点で132地区(5,561ha)に採用されている。本報では,FOEAS普及の先導的役割を果たしている山口県宇部市楠地区の特定農業法人アグリ楠(経営面積24ha,2012年時点)の事例を,経営者への聞取り調査と,経営収支データ,水管理データに基づいて分析することによって,FOEASが大規模法人経営を支える基盤条件となっているその理由を明らかにする。

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© 2013 公益社団法人 農業農村工学会
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