農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
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水路の複線化に基づく水路ネットワークの機能強化
樽屋 啓之藤山 宗中田 達
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2014 年 82 巻 1 号 p. 11-14,a1

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抄録

水路システムの機能の保全や更新に際し,従来は,老朽化や災害により低下する構造物の構造機能の回復を目標とすることが多かった。しかし,時代の変化や土地利用の多様化に伴って,水路システムへの要求性能は急速に変化しており,構造物の単純更新だけでこれらの要求に対応できないことは,明らかである。本報では,水路の水理機能に支えられたネットワーク機能の強化を更新の目標に据えて,既存技術としての水路の二連化とバイパス化技術を複線化に基づく機能強化技術として整理する。そして,これらの方法が,現下の水路システムをめぐる多くの機能障害対策事例に対して有力な対策技術になりうることを示す。

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© 2014 公益社団法人 農業農村工学会
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