農地と農地を取り巻く環境を精緻に把握していく上で,近年,さまざまな分野で活用が進んでいる小型UAVによる空撮技術,写真からの三次元形状復元技術の適用の可能性を展望した。具体的には,小型UAV空撮と空撮により得られた写真画像を用いた三次元形状復元技術により,傾斜地農地の法面の条件(勾配・凹凸など)を把握する手法について検討した。結果,高解像度のオルソモザイク画像,DSM(数値表面モデル)を取得することができ,農地一筆ごとの法面の勾配を精緻に把握することができた。加えて,法面内に存在する石積みや岩石などの残存に起因した,局所的な急勾配部分や凹凸などについても把握が可能であることが分かった。