1993年に完成した沖縄県宮古島の砂川地下ダムの地下水貯留域において,1989年から2015年に行った地下水質のモニタリング結果を報告する。地下水中の硝酸性窒素濃度は地下ダム建設前後で大きな変化は見られなかった。また近年の硝酸性窒素濃度は降水量の影響を受けている。2009年に測定した窒素安定同位体比は1995年の値より低く,自治体が実施している畜産廃棄物の堆肥化施設の効果が示唆された。不活性ガスによる地下水年代測定からは,貯留域内に年代の異なる地下水が存在し,帯水層の透水性の不均一性の影響と考えられた。以上の結果を踏まえ,地下ダム水質保全に係る留意点をとりまとめた。