農業農村工学会誌
Online ISSN : 1884-7196
Print ISSN : 1882-2770
横浜市の都市農業と農地保全
江成 卓史
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 85 巻 7 号 p. 639-643,a1

詳細
抄録

横浜市は東京23区に次ぐ大都市であるとともに,農地面積が約3,000ha,市域の約7%に達する,神奈川県内最大の農業都市でもある。横浜市は平成21年から「横浜みどり税」を財源とする横浜みどりアップ計画により,農地を含む緑の保全に積極的に取り組み,地産地消の推進をはじめ,市民が農にふれあう場づくりや農景観の保全に努めている。しかしながら,農業の担い手の減少や土地需要の低迷により,郊外部を中心に耕作・管理されず都市的利用もされない不安定な「空洞化した農地」が大量に存在する。既存の農地保全・利用施策の拡充とともに,市民農園や公益法人の参入など,大都市ならではの新たな農地の活用策を促進することが必要と考える。

著者関連情報
© 2017 公益社団法人 農業農村工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top