本報では,圃場整備実施直後の水田圃場を対象に,生育段階に応じた複数回のドローン空撮調査,マルチスペクトル画像を用いた正規化植生指数(NDVI)の算出による生育ムラの把握と収量マップの作成などを通じて,圃場整備による農地への影響の可視化を試みた。調査対象地区では,整備後の新しい耕区内で生育や収量の大きな差がみられ,旧耕区を単位とする生育ムラも確認され,整備時の切土盛土の影響が考えられた。結果をもとに,営農・整備を通じたシームレスな農地情報の共有と活用を実現するドローン圃場センシングのあり方と可能性について展望した。